京都大好き引っ越し&古着屋で働く
26歳頃、私はある日、そうだ!京都に住もう!と引っ越しを決意。休日が来る度、大好きな京都へ通うのはしんどい、いっそのこと引っ越してしまおう!と、大家さん&引っ越し屋に速攻電話。物件も光の速さで見つけ数日後には京都に引っ越しました。家族には事後報告(怒られた、そりゃそうだ)。
今じゃ考えられない!体が動かぬ。若いって凄い!思い立ったらすぐ行動していたな。
色々仕事を転々としていたんですが、京都の古着屋さんで働いていた期間は2年半位かな。一人で気楽に店番をできたのが良かったかもしれない。意外と長く続いた。

古着屋のオーナーは、スタッフを信頼して色々自由にやらせてくれました。
お店をもっと変えて欲しい、好きにしていいよという言葉に甘えて、私は店内をお金のかからない形でレトロ風に。昭和レトロな大きい布を壁一面に貼ったりして。ポップもつけたり。
自分が頑張ったら、頑張った分、お店の売上に反映する。それが楽しかった。
京都は学生の街。若い人、それから国内・外国人観光客も多く、色んな方の接客を経験する事ができました。お客様と一対一なので、初めは苦手なお客様(値下げ要求がしつこい方、偉そうな方、話が長い上なにも買わない、セクハラ発言)の対応が苦痛で。逃げられないですからね。古着屋狭いし、小さい出入口1個だし。ある意味キケン!!金出せって包丁出されたらどうしよ、、なんて想像した事もありました。ああ、、今、色んな事件思い出しました。また今度機会があれば書きますね。
オーナーはスタッフを信用してくれて、自分のお店みたいに自由にやれて楽しかったけれど、明確な目標がなくて。次第に、自分はこのままでいいのかな?なんて接客に関する本を読んでみたり。外国人のお客さん向けに、着物の説明を英語で書いてみたり。
他店や他県の古着屋さんに足を運んだりもしていました。
アンティークの着物も取り扱っていたので、お客さんから着物の知識、着付けを学びました。お客さんは、京都の和に関するお店で働いている方も多かった。うちは掘り出し物が多く着物のバイヤーさんも訪れる事が多かった。あとは、時代劇やTV撮影の衣装を探しにスタイリストさんが来ていたな。
日本好きで観光に来た外国人の方が、着物や日本文化に詳しくて、
「あなたは日本人なのに、何も知らない。日本人として恥ずかしくないのか?」
と言われた事もありました。「西陣織とは?」や、「茶道で使う器で、いい物を扱っている所を教えて!」と言われた時は困りましたが、、のちにそういった茶器や京都の伝統工芸品を扱う施設で働いた時期もあります。
京都も景気が悪くなった時期があって。リーマンショックの時。その時は白人のお客さんが少なくなって。ファミリーで観光に来るような外国人ってお金持ってるんですよね。そういう方が少なくなって売り上げが厳しかったですね。着物が売れないから、他の古着で稼ぐしかなかったし。近くに大きな競合店がオープンした時もしんどかった。スランプでモチベーションも上がらず。
でも個性豊かなお客さんがいて、毎日色んな事件が起きるから飽きはこなかった。ある意味刺激があったのかも。そして、骨董品、アンティーク着物、昔の古着に触れる事ができたので古い物に関して、普通の人よりはちょっと知識はあると思ってます。
現在、働いていた古着屋はありませんが、オーナーは新しい事業をスタートしていて、今もお元気です。